第37章 テイマーズカードドラフト
クレハ「その意気です」微笑&なで
ケイト「ごめんね、なんか助けられてばっかりで」ぐすっ
クレハ「そう想うのならちゃんと吐き出しなさい。
私は別の形にして受け流したりできます。
ですがあなたはできないでしょう?」
ケイト「はい;」しゅんっ
クレハ「ずっと…ずっと否定され拒絶されてきたのでしょう?
あなたが目を覚ますまで調べていました。あなたの過去も、何があったかも。
レンにそう言ったのだって、やりたいことへ目を向けることで自らに楽しいと思わせようとしたのでしょう?
眼前にある死の哀しみ、喪失感…その全てを無理やり未知への楽しさへ向けた。
炎の剣、雷の剣、風の剣…実際に見せてもらった時に大はしゃぎしていた。それ自体は本心でしょう。
でも…自らを騙した所で、そのツケは倍になって自らのもとへ返ってきます。
どうしても忘れられない哀しさは、苦しさは…思い出す度、何度でも自らを傷付ける。
整理のつかないまま目を逸らし続けていけば、そのままずっと傷付くばかりとなってしまう。
あなたがしようとしたことは問題の先延ばしでしかない。
整理を付ける為には、思い出してもそれごと前へ進もうとする『原動力』が必要となるのです。
生きようと願う心、護りたいと想う意志、貫く為の努力…
たくさんの兼ね合いがあって人ひとりの人生が成り立っています」
ケイト「つまりは気の持ちよう、か…)今すべきこと、またあの世で会った時に笑っていられること…
また失うことなんてあっちゃならない。笑って過ごしていられるように、病気による死に怯えなくていいようにしたい。
少しでもそういった苦しみが減って欲しい。
その為に頑張ったって、堂々と胸を張って逢いたい」
クレハ「ええ。それこそが生きる原動力となります。
生きる為には、決して欠かせないものです。
あなたがあなたでいる為にも…」
ケイト「クレハ…」
クレハ「私は随分前から、あなたの前では本当の私でいられた。
今それを返しているだけに過ぎません。
だからケイト…一緒に前を向きましょう。
こけそうになればまた支えます。あなたは気遣い強いですから^^」くすっ
ケイト「ならクレハは支え強いだ^^」くすっ
クレハ「そうですね、本当に^^」くすくす
そう笑い合う中、互いの深い哀しみの溜飲がようやく下がったのを感じた。