第6章 ギルド
そして駆けつけた頃には、ちょうどボス戦が始まって間もない頃だった。
周りで悲鳴が上がり、そこに危険を感じた者達が転移結晶でボス部屋から退避する。
未曾有の光景を前にして、ケイト君は迷いなくボスの鼻先へ突っ込んでいった。
少し話は変わるが、スキルスロットの中にあるスキルを装備でき、それに応じて出せるスキルが変わってくる。
無論、外してもそれまでにとった熟練度から下がることはない。
だが、装備していない状態で熟練度はあげられないので注意が必要だ。
その装備スキルに関して、私が後に聞いた話だが
ケイト君曰く
『戦闘時には料理スキルと音楽スキルを外しており、エクストラスキルの《跳躍》と《武器返し》をつけている』らしい。
《跳躍》とは、その名の通りジャンプ力の補佐を示す。
壁蹴り(ウォールキック)という技を可能にし
壁から壁への三角跳びを繰り返すことで、床につかないままの移動が可能になる。
その上、駆け付けるまでの力を大幅に上げられる。
駆けつける際において、普通ならば走るだろう。
だが彼女は、その走るという行為を床から前へ向けて連続で跳躍を続けていくようにすることで、《疾走》よりも速い高速移動を可能にした。
おまけにAGI全振りなことから、それを連続でする速度も速いことからその異常さは目を見張るレベルにある。
現在ではレジャーランド施設にある深いプールで、効率的に上げれるようにしているようだ。
(105ページ参照)