第36章 質問コーナー
クレハ「大切にしますね^^//」
ケイト「うん!^^//」頷
私と出会った当初、ケイトは他の人に対してはどうしても必要となった時でしか言葉を発することができなかったそうです。
なので、それは少しずつ慣らしていってという形を取っていました。
何度も付き合っていく内、自然と会話できるようになったのです。
その時にかけた言葉が1180ページで書いた「誰にでも得手不得手はあります。できるようになるまで付き合いますから」という言葉です。
「229ページで出てきたひな祭りの歌詞ですが、ケイトがつけたそれは4番までありますか?」
ありますよ。私も気になったので尋ねてみたら教えてくれました。
あかりをつけましょ ぼんぼりに
あかり(浮気の証拠)をあげましょ おひな様
嫉妬の炎に 燃え狂う
今日はたのしい ひな祭り
お内裏様と おひな様
両軍派閥が 入り乱れ
お内裏様の 首がちぎれ飛ぶ
おひな様の 天下取り
金のびょうぶに うつる灯(ヒ)を
かすかに映す (死人の)うつろな目
めでたさかき消え 何もない
かえり血だらけの おひな様
着物をきかえて 帯しめて
あなたもわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひな祭り(元凶が消えて)
と、幼かったケイトが歌詞を付けたそうです。
本来の歌詞についてはネットで検索してください。著作権があるので。
何故このような歌詞になったかについては、やはり育った環境でしょう。
募りに募った不満や鬱憤も背負い込むしかなく、それ以上の力でねじ伏せられる毎日の時間…
父親の八つ当たりに反抗すればより強くDVを受ける、母親のペースに合わさねばヒステリーに喚く
挙句の果てには自分の所有物だから好きにしても云々かんぬんなどということまであったそうですから……
それほど大変で、誰も助けてくれなくて、だから誰も信じられなくて、恐怖しかなく…
そういう胸中を垣間見た瞬間、私達はケイトを「今は違うから!大丈夫だから!!」と涙ながらに抱き締めるばかりでした。