第35章 結婚式
ケイト「クレハ…//」涙目
クレハ「ケイト…//」涙目
じー
そう目と目を見つめ合わせながら、共に唇を重ねた。
周囲の反応など、頭に入っては来なかった。
ただそれほど、私にとってケイトが欲しかった。
ケイトにとっても同じようで、私を欲しているかのように腕を背へと回して強く抱き締めてくれた。
その想いを確証に変えたからか、真っ直ぐな想いに触れたことによるからか、自然と目は潤んでいた。
心と心が通じ合ったこと、愛に触れたこと、感情と想いに寄り添えたこと。
それらが衝動となり、歯止めなど無意味にさせていた。
クレハ「決して揺るぎません。
たとえどのように変わったとしても、何年という時が流れたとしても…
あなたを愛するこの気持ちは、決して変わりません。
変わるとしても、強まるだけですっ」涙
ケイト「クレハ…私だって同じだよ。
クレハに出会わなきゃ、ああやって怒ってもらえてなかったら、あの日々を過ごしてなかったら、きっと変われないままだった。
心も感情も忘れて、楽しいそれや嬉しい何かにしか感情を出せないままだったと思う。
あの障害だって、きっと治らなかったはずだったんだ。
人との触れ合いさえも恐れていた自分が、こんなに変われるなんて思いもしなかった。
父親からの暴行、いじめっ子達からのいじめから、私は人を恐れていた。
助けようとする人なんていないって、それしかなかったから決めつけてた。
でも…声が出ない障害がそこから来てるって解って、クレハに触れている内に怖くなくなっていった。
と同時に、憧れていたことができるようになったんだ」
クレハ「?憧れ?」
ケイト「うん!
自分の気持ちも全部遠慮なくぶつけ合ってさ!(ジャブ)
お互いありのままにぶつかり合って、ちゃんと向かい合ってさ!!
そういうの…(震)
小さい頃から憧れてたんだ(微笑&涙)
クレハ…私の夢を叶えてくれて、ありがとう^^
大好きだよ」ぎゅうっ
そう言いながら抱き締められた時、私は愕然としていました。