第34章 アメリカ到着
クレハ「ええ。
父親の八つ当たりの大声とかDVとか暴力に似た虐待に加え
母親のヒステリックもあったし、姉は立ち回りがうまい上に要領がいい方だったと…
そんなこんなで、基本は味方がいない落ち着かない家庭状況でしたね。
そういう環境から元々人との距離感や会話等が不慣れで苦手だった為
それにいじめもまた加わったことで、人付き合いに対して余計に苦手意識が付いていましたし…
実際、会話しようにも声が出なくなるという障害が残っていましたね。
それで職業にもパソコン関係のもの、
つまりを言うと、パソコンを介してのそれになっていたようですし…
だから、あなたが起きてから無事に声を出して私と話せたことが嬉しく感じましたよ(微笑)
本当に…当時にあったはずの平穏・学校だけでも安らぎをと望んでいたそれを無下にするだけでは飽き足らず
「将来の自由」までをも大いに奪ったいじめっ子方を責めたい気持ちが未だ押さえられないのですが」イラッ
ケイト「うん。殺してやって」きっぱり
クレハ「…………え!?;」
ケイト「ごめん。流石に犯罪者にはなって欲しくはないからやめて;
まあ…そのお陰でクレハに会ってから過ごしていた時に惚れたわけだし
「父親に瓜二つの人」に会っただけであんなに狼狽して自分を殺そうとするばっかだったのに
「いじめっ子」とか「父親」の悪夢を見ただけで、自分を必死に殴り付けて心の安定を図ろうとしたり
男性がすんごい苦手で、その中では「気の合う人」としか話せなかったのに…
それ以外の人には「最小限の言葉」ぐらいしか出せないぐらいだったのに…
ここまで怒りとかの感情や、自分っていう心を持てるぐらいに治った。
変われたんだ。
だから…
(「信じます。あなたの信じる心を。
私達へ向けてくれた心は、愛は、決して負けないと…」(356,360ページ参照)」ぎゅ
その時に何を思いだしたのか、拳を強く握り締めながら
私へ真っ直ぐに目を向けてくれました。
それまでは食事に目を向けていて、目を合わせようとしなかっただけに
その意志の強さを感じるほどの真剣な面差しと眼差しは、強く印象に残りました。