第34章 アメリカ到着
一般的な見解で言う所の外気功と内気功は以下の通りです。
内気功というのは自分の健康を維持したり病気の回復を目的として行う気功術。
一方で外気功は内気功で養った内気功を一層強化して体の外に発生させて、他人の病気を治す目的として行われる気功術になります。
しかしケイトの場合、我流によって身に付けたそれもまた加えて表現しているのです。
ケイトにとっての内気功は、「体内に内在する気を制御して痛い箇所などに集中させて回復を進めさせる技術」と、「全身の気の流れを支配して増幅させたり圧縮させたりする技術」、「外気功によって取り込んだ気・体内に内在する気を制御する技術」。
二つ目はケイトが自身で考案したもので、「外から取り込んだ気を圧縮させたり、取り込んだ気と内在する気を混ぜ合わせて互いに増幅させる」という自身で編み出した制御術でもあるのです。
三つ目もまた同様に考えたものらしく、気の流れを自在に支配できれば有事の際にすぐできるとの考えからだそうです。
その結果、丹田と繋げるように感覚や意識を張り巡らせることで、瞬時に必要箇所に気を繋げられるようになり、意識した瞬間に集められるようになったとか。
そこには無論、10年以上に亘って続けた「凝気法」の鍛錬もまた含まれています。
ケイトの言う外気功とは、「上記にある他人へ軟気功を送る技術」と、「全身の皮膚を通じて外にある気を吸い取る技術」、「呼吸と共に外の気を取り込む技術」の三つだと説明しています。
二つ目は「人へ送り込むことができるのならば、逆に吸い取ることもできるのでは?」との発想で実践した時にできたらしく
それを利用して人のそれを吸うのではなく、大気中に内在する気を皮膚に触れた空気から感じつつ外から取り入れている技術。
それこそがケイトが考案した技術で、本人的には外気功の技術を応用している為、外気功と考えているようです。
三つ目は前述した「吸気法」のことです。
全身を丹田と繋げることが可能になるほど鍛練を積んだことにより
いつでも丹田と必要箇所へ繋げて大量の気を送り込み、硬気功として防御できる。
その上、軟気功のまま集中させることで治りを速められる。
傷の治りも生まれつき早く、新陳代謝が元々高い方のようで
霊感もあって感受性も高かった為、余計に「気を感じやすい体質」だったようです。