第34章 アメリカ到着
そう思わず、ケイトの一連の行動に納得している中
お爺様はその肩に手をやり、叫びました。
爺「んなものは知らん!!」
『……え?』ぽかーん
爺「知っとったら誰もがやっとるわ!」
ケイト「…そりゃそっか」
クレハ「そうですね。そしたら最初からこんな苦悩などは…;」
爺「というより…お主の気持ちが一番整理がついていないのお」
ケイト「?ぐすん」
爺「まずは順序だてよ。
1.被害者も加害者も減らしたい。打開策として同じタイプだけで固まるグループを作る。
人にそういう目に遭わせて何とも思わん奴は、逆にそうされることでその側の気持ちを知ればよい。
それでも改心しない奴は一生そう思う同士でやり合い続けていろ。
そういうことをされるために周りの人間がいるわけでもないのに、その為に産まれてきたわけでもないのに、無関係の人達がそういう目に遭うことは赦せない。
結果、はっきりとした解決策が見つからず悶々としている。
2.人が大事なのはわかっている。その重みも十分理解している。
一人一人が違うことも、環境や生まれ持った性格からだと解っている。
長年からの命の紡ぎ合い、繋がり合い、それらから今が成り立っている。
だからこそ誰もが誰をも大事にしなければいけない。
3.2の想いとは裏腹に、その加害者に向けて同じ思いを抱けない。
それをして何とも思わない輩を放置しておけない。見ているだけで苦しい。
ずっとそういう目に遭ってきたからこそ、その気持ちがフラッシュバックする。
見ているだけでその未来に居るであろう被害者の気持ちまで霊感を持つが故に流れ込んでくる。
ファンや狂信者、イエスマン等の輩がそれを在り方ごと平気で正しいと言い続けていることが腹立つ。
それに加え、その周囲もまた何の指摘もせず平気な面。
結果、見てるだけでイライラ。
1~3の想いがしっちゃかめっちゃかに心をかき乱し続けており
だからこそ整理もつけられず、今もなお苦しみ続けている。
それら全体がストレスの要因となってお主を苦しめ続けておるんじゃろう」
クレハ「流石はお爺様!
私はまだ…板挟みのように悩んでいる事しか;」
爺「ただ纏めただけじゃ(溜息)
ケイト…わしはお主の在り方は勝手じゃとは思わんぞ?」
ケイト「へ?いきなりどういうこと?」きょとん