第6章 ギルド
ようやくダメージから回復して起き上がった時、そこにはヒースクリフもアスナも居なかった。
その代わり、ある人物が通りがかっていた。
ケイト「お、ユナ!」
ユナ「あ、ケイトさん!」
ケイト「調子はどうだ?」
ユナ「絶好調です^^」
ケイト「そっか。
悪かったな、無理言って参戦させちゃって(苦笑)
お前の幼馴染、大反対だっただろ?」
ユナ「はい。
でも最強プレイヤーに守護される布陣の中で、安全に吟唱スキルを発揮できるからって
捻じ伏せました!」キラン&ふふっ
ケイト「そっか。なんて言ったっけ?」
ユナ「エーく…ノーチラスだよ」
ケイト「そっか。
…で、付き合うつもりあるの?」にやにや
ユナ「デバガメはやめて下さい!//;もおっ!」ぷりぷり
ケイト「…で?本人は前線に来るつもりか?」
ユナ「はい。
いずれクリアに導いて、お前を現実世界に返すから。って…」
ケイト「愛だねえ」にまにま
ユナ「ケイトさん、怒りますよ?」むっ
ケイト「ごめんごめん^^;」
ユナ「でも…
あなたに会えて、本当によかったです。
歌で元気づけるだけじゃない。
そういう生かし方もあるんだって、初めて知りましたし」微笑
目を伏せながら言うユナに、私は笑った。
出会った時↓
ケイト「吟唱スキル!?すっごい!
歌聞かせるだけで影響出るなんて!!」キラキラ
ユナ「でも…
歌い終わるまで影響が出ないし、そんなに大きな力は」俯く
ぎゅっ!!(ケイトがユナの両手を取る)
ケイト「一緒に攻略しよう!
大きな力になるよ!!ヘイト集めたりパフ与えたり敵の能力減らしたりでさ!
全員に聞かせれば、戦力大幅にアップするじゃん!
いっそのこと、音楽の方に進出してみよっか!」
ユナ「え?」
ケイト「うん!その方がいい!
料理分野はもうコンプしたし、そうすべきだ!!
でもって吟唱スキルコンプすればもっといいじゃん!
そのためにもライブ開こう!できること目一杯やろう!
そんでもって何より、楽しもう!♪」
ユナ「あの…?;」
ケイト「なあ…
お前。歌うこと、大好きなんだろ?^^」
ユナ「……はい」にっこり
そう尋ねる中
ようやく頭が話に追いついたようで、笑って頷いた。
初めて、『歌チャン』と呼ばれている人の歌を聞いた当時の会話がこれだった。