第33章 アメリカへ
クレハ「…ケイト」涙目
ケイト「そう口々に声をかけられた時…私、本当に嬉しかった^^
存在しちゃいけないんだって思ってた。ずっと、自分がいるから悪いんだって思い込んでた。
でも…そんな自分でも助けることができた。今度こそはって……
父親に、お母さんも姉ちゃんも殺された時…その刺した時に間に合わなかった。
家に着いた時には既に息絶えてて…証拠隠滅しようとしてて。
そんな…そんな、自分が…あんな風に受け入れ先で同じような目に遭うのは…報いなんだって思ってた」
クレハ「!!」
ケイト「本当は…ホントはね…
私、慰謝料なんて欲しくなかった。お金なんて要らなかった(涙)
怒りを感じられるようになってから、ざまあみろぐらいに想えるようにはなった。
でも…それで怒りは晴れなくって…そんな周囲の押し付けっていうか、それに振り回されてばっかりで…
自分の意思なんて、心なんて持っちゃいけないんだって思いかけてた。
普通の人なら廃人になってるだろうになんて、そんな言葉要らないから…
ただ…普通に暮らしたかった。
…普通に…普通の生活を…送り、たかった;;
いつ来るかわからない暴力に怯えて生きるなんて…本当はやだった;;嫌だったんだよおおお!;;」涙
クレハ「ケイト…」
突如私の膝の上に縋るようにむせびながら泣きじゃくり続けるケイトに
私は見ていられず、そう呼びながら頭を撫でた。
その中しゃっくりを上げながら、それでも伝えようと声を発してくれた。
ケイト「だから…
一方的に、誰かを、苦しませるようなこと…なんて、嫌で…
死刑執行だって、嫌だった。でも…それ以上に、悪いことしてない人が死ぬのは嫌だった。
殺す時…涙が止まらなかった。吐き気が止まらなかった。何の気力も湧かなかった。
そんな快楽殺人者達の命を、何で背負っちゃったんだろうって思うぐらい。嫌だった。
でも、クレハのお陰で背負おう頑張ろうって立ち直れた。絶対に忘れないって、あの日の出に誓った。
その人が生きるはずだった分まで生きようって、そう思って…
ごめん…何が言いたいのか、さっぱりわかんなくなってきたあああ;;」頭抱
感極まったのか、ケイトは未だに涙が止まらぬままでした。
私もまた…涙ぐんでいます。
その気持ちがひしひしと伝わるだけでなく、わかるからこそ。