第33章 アメリカへ
ケイト「だからね…結婚式の時、何度も言ったけど…
クレハが、初めてだったから……
クラインとのすれ違いから和解した時(217ページ参照)、「お前だけが」って言ってたけど…
クレハへの気持ちに蓋をして、目の前のそれにだけ意識を向けてたんだ。
クレハとは、どうしたって結ばれないって。
そんな思い、クレハには邪魔にしかならないんだって。
女性だから、クレハも女だから…子を遺せないから、家を遺せないから。
色んな思いがあって、無理やり目を逸らして、蓋をして、誤魔化すばっかりだった。
邪魔だ、邪魔だって必死に殴り付けて、心の奥深くへ隠して、押さえ込んでた。
本当は…クレハと、もっと一緒に居たくて、抱き締めたくて、触れていたっくて…
ずっと、自分に嘘をついて強要してた。
あの当時…あんな風にされて嬉しいって感じたのも本当だった。寄り添ってくれたのも嬉しかった。初めてだったから。
そう言ったけど…本当の初めてはクレハだったんだ。
それでも…でも……
ごめんっ;;
私…どうしても、クレハへの想いを捨てられなかった;;
忘れることなんて出来なかった;」涙
そう涙ながらに言われる中、私はその頭をそっと撫でるばかりでした。
クレハ「恐怖、すれ違い、疑念、負の念、不安、絶望等の「闇」の中、あなたは一人きりだった。
明かりも希望も、助けさえも無く、望まぬまま…
誰でもそうでしょう。私もそうだった。
生きている上で避けられるわけなどありません。
ですがそれは一時のこと、「夜」のようなものなのかもしれません。
ですが…あなたとの時間が、過ごした日々が、「希望」となってくれた。
楽しい思い出の数々が心の中で「太陽」となって、私を温めてくれた。
あなたが「光」となって、隣に居て照らし続けてくれたから。
それはきっと、あなたも同じなのでしょう?」
ケイト「…うん;」
クレハ「ならば、そのように泣いてばかりいないで楽しみましょう^^
沢山悩んだ分、つまずいた分、それ以上に今を楽しんで乗り越えて行きましょう。
学びとして、糧として…共に日々を超えて行きましょう」にっこり
ケイト「うんっ!;;」
クレハ「だからほら…笑って^^」にっこり←ケイトの右頬に手を当てそっと撫でる
ケイト「う…んっ;…ありがとう^^」涙←どこか晴れた顔になった