第32章 新ALO
その慈愛は繋がって行き、それが社会と繋がっていけば…
ケイトと過ごす内、そう思います。
ええ、あの当時にケイトのような方ばかりならとも思いましたが…(568ページ参照)
まあそれは置いといて…
今は薬剤耐性HIV、AIDSについてですね。
ユウキは出生時に輸血用血液製剤からHIVに感染し、15年間闘病を続けてきた。
ランもまた同様の理由でなっていたそうです。
それも薬剤耐性型なので抗HIV薬が効かない上
HIVに効く薬自体の開発がそんなに進んでいないのもあり、余計に対処が難しくなっているようですね。
ですが、あの寄付のお陰で
新たな『今までにないタイプ(種類)の新薬』の開発もまた進み
それに伴い、治験として使用されたランは新薬が効いてあのように元気になっていると
同様に新薬を使ったユウキもまた、みるみる好調に向かっているそうです。
今では完治とは言えないでも、寛解に向けてHIVが回復するよう研究と開発を重ねているようです。
それに伴って開発された新薬がそれらしく、もっと研究が加速していけばより良い結果が聞けそうですね。
そう纏めてケイトへ説明した所、ほっと胸を撫で下ろしたようでした。
ケイト「よかった…少しずつ快方に向かってるんだよね?」
クレハ「治りつつあるのかどうかは定かではありませんが、進行を抑えて弱めるタイプのようです。
その間にそれ自体を治すタイプのそれを開発しているらしく…」
ケイト「まだ至っていないと…また耐性を作られたら厄介だな;」
クレハ「ええ。それこそいたちごっこになりますし…」
そう思案している中、お爺様が声をかけて下さいました。
爺「ならば薬剤師の中でも研究職の奴等を集めよう。
HIVについて研究しておる医師達も呼び集め、合同研究会を開けばよい。
それらにかかる費用は全てこちら持ちとして、わしが声をかけて集めてやろう」
ケイト&クレハ『ありがとうございます!』お辞儀
爺「素人じゃからこそ気付けることもあるかもしれん。
ケイト、クレハ、結婚式と披露宴が済み次第参加してもらうがよいか?」
ケイト&クレハ『はい!!』
普段のお爺様はケイトと一緒になって私に対する愛を語らい合い続けるような方ですが
やはり長ということもあり、こういう問題時には非常に頼りになります。