第32章 新ALO
クレハ「彼が言うに…
実の子のように接してくれたことが、非常に嬉しかったとのことです。
血も縁もゆかりもない。
だというのに、それほど深く接してくれたことが喜ばしく
辛くなったらいつでも帰ってきていいと言ってくれた、その言葉が非常に…(涙目)
心から、安心できた唯一の場所だったと語っていました。
優しくありのままに包み入れてくれた、縛ったりもせず
養子になれなかったことは残念だけれど、ここで過ごした日々はどれも安らぎばかりだったと」
ケイト「そっか…
引き取ったって言ったけど、それは養子入りじゃなくって保護者になるってこと?」
クレハ「いいえ。
普通養子縁組は跡取りなど成人にも広く使われる制度ですが、
特別養子縁組は特に保護を必要としている子供が『実子』に近い安定した家庭を得るための制度。
彼は後者として受け入れられました。やはり母に継がせたかったのでしょうね」
ケイト「私は里親制度でがっぽがっぽと養育費を取られた。
父親死刑執行まで20歳超えてからで;;」じめじめ&ずううん
クレハ「…こほんっ。
感傷に浸っている所に水を差すようですみませんが、話を続けますよ?;
幼少、つまり12歳までは共に同じ家で過ごしたそうのですが
中学から大学までは寮で過ごしていたそうです。
ですがたまの休みに帰って来て、ゆっくりするといいと祖父は接していたそうです。
生活費も随分と渡していたようで…
その後で例の専属医師へと繋がったようです」
ケイト「そっか…こんないい所に引き取られて、よかったね」ぐすっ
クレハ「…あなたのような人も、引き取れたらよかったのですが…
そうしたら、幼少からいい友達になれたでしょうね」
ケイト「うん…でも、そのお陰で今すっごく幸せだから…いっか^^」にこにこ&すり
クレハ「それを言うのは私の方です。
塞ぎ込んでいた私を…人を信じ切れずにいた私の心を開けてくれたのはあなたじゃないですか//
感謝しているんですよ?本当に^^//」
ケイト「私だって//」ぴとっ
そうしてイチャイチャし合うこと1時間が過ぎた後、ようやく話が本題に移ることとなりました。