第32章 新ALO
クレハ「入力する人がミスをすればあれなので、人がいないロボット会社を一から築き上げることになりまして。
と言ってもそれは実験でしかなく、ロボットを作る方の申し出でそれを面白そうだとお爺様が受け、自ら所有している土地に建物を建てて会社を立ち上げ、なおかつロボットだけの会社を作りました。
後にプログラマーの方達とも提携したことで、ロボットのそれはAIにまで発展していき、実験は無事成功。
今では支社も増えており、ロボットだけのチェーン店もできてきています。
それらの利益もまた山分けとなったのですが、お爺様の人脈あってのことと儲けの大半をもらい受けることになり
それを身寄りのない子等を引き取る孤児院や施設を作ったり、孤児に分け与えたのですが
後々に大人になった孤児からお金を送られることが非常に多く、気付けばこのような財産に…」申し訳なさそう
ケイト「…情けは人の為ならずって…本当だったんだね…;」遠い目
クレハ「…ええ;
後に、孤児が身寄りもないまま死んだ場合
その孤児が贅沢な暮らしをできたのもお爺様のお陰と、全財産を譲ると遺言状に書かれる方が非常に多く…;
ただ惰眠を貪る方もいましたが」
ケイト「…なかなかできることじゃないよね。
私も誰かに引き取られるんじゃなくて、孤児院がよかったな」
クレハ「ええ。私もあなたのような方にこそ入って欲しかったです(しみじみ)
お爺様は戦時中、軍人としてたくさんの方を救ってきたので知り合いも非常に多く
孤児にも寄付を惜しみませんでしたし
命を狙われた経験もありましたが、孤児の方達の中で護衛にと申し出る方も多く
お爺様はもともと軍人の中でも最も強い為、直接鍛えて即座に撃退できる護衛に育て上げたそうです。
私についている専属医の方もその類の一人でして…
彼は親から理不尽な扱いを受ける中、誰も助けてくれない状況下にい続けたそうです。
そんな時にお爺様が助けに入ってくれたこと、引き取ってくれたこと、医大に行きたいと言われた時に望むがままに寄付を施したこと…
それらの恩を返したいと自ら専属医を志願したのです。
母が病弱のこともあり、逆にお爺様は『ありがとう』と感謝の絶えない様子で…」
ケイト「こんな社会だったら…どれだけよかっただろうっ;」ぐすっ
何故ほろりと涙を?;←クレハにとっては日常である