第30章 ゲームクリア
ふと語られた声に、あたりは静まり返りながらも
『1層の頃から、今にして、やっとここまで来たんだ』という深い感慨に浸らせた。
そしてキリトの声に、私達はそうだなと頷きながら笑った。
キリト「今にして思えば…
とても温かい時間を過ごしたような気にもなる。
最初のような、あんな殺伐とした空気なんてなかったみたいにさ。
だからかな…
なんだか、名残惜しいなって思うんだ」微笑
エギル「ふっ」
アスナ「うん」微笑
クライン「そうだな。本当に^^」
ケイト「でも…皆、現実に帰る為に戦ってるんだ。
きっと今まで、この時の為に力を合わせて生きてきた。
小さなイベントでのコンサートやイベント、色んなものは全部私たちを元気づけようとしてくれたものだ。
その心に応えよう!
信頼して託してくれた皆に、今日帰るぞってさ!!」真剣&微笑
周囲『ああ!!&おう!!』
その言葉は、緊迫とした空気を一掃した。
そして一丸とならせた。
今までの時を生かす為に、無駄にさせない為に、今日ここで勝って帰るのだと――
最後のボス部屋を前にして、ケイトは集まった攻略組の皆へと叫んだ。
ケイト「これから私達は死地へ向かう!!
命を懸けた最後の戦いだ!!!
今後の未来が変わる、唯一の戦いだ!!!!
大切なものの為に剣を取るもよし!
命を護る為にこの場から去って帰るもよし!!
だがここにいる皆は誰もがそれを覚悟した者とする!!!
相違無いならば剣を取れ!!!!」かっ!!!&じゃきっ!!!(目を見開きながら剣を抜く)
じゃきっ!!!!!(全員抜刀)
キリト「何を今更!」にや
クライン「んなもん言われなくてもとっくに決まってるっつぅの!」
エギル「行こうぜ、団長」ふっ
アスナ「覚悟ならとっくにできてるわ!」
リズベット「ぱっぱと終わらせて帰りましょう!」
シリカ「絶対に勝つ!です!」ふんっ
ピナ「きゅうう!」
誰もが真剣な表情で笑みを浮かべていた。
その皆の声と覚悟を見るや否や、ケイトは笑って頷き
周囲の皆へと促されるまま、最後のボス部屋への扉を開けた。