第2章 マッスルニノちゃん
潤side
もう来る頃かな?
フロントに立ち、俺は壁にかかった時計に視線を向けた。
「あの…」
不意に声をかけられ、俺は視線をカウンターに戻した。
そこに立っていたのは、いかにも野暮ったい風体の、なまっちろい男だった。
髪はスーパー○イヤ人の如く跳ね捲ってるし、着ているトレーナーだって、何年物の代物かと思うほど、古びている。
違うな。
うん、きっと違う(*´ω`)ウンウン
だがしかし、だ…
新しい会員獲得の為と思い、営業用スマイルを、引き攣った顔に貼り付けた。
「はい、何か?」
「体験コースの予約をした二宮ですけど…」
「そうですか、ではこちらの用紙に…」
…って、えっ?Σ(゚ロ゚;)
マジですか?(;´-ω-)a"
「あのぉ…」
「は、はい、失礼しました。ではこの用紙に必要事項の記入をお願いします」
「…はい」
オイオイ、動揺しちまったよ(^_^;)
だって考えても見てよ?
俺に彼をどうしろって言うんだい?
まあ、鍛え甲斐はありそうだけどね?
「あの、すいません」
「なんでしょう?」
「この職業の欄なんですけど、私実はニートでして…」
そうか、ニートか…
…って、ん?
この人もしかして…
「ちょっと失礼?」
俺は手を伸ばし、二宮さんの顔の半分を覆った前髪を、そっと掻き上げた。
マジかよ…σ(//ω//)
超可愛い顔してんじゃん(///ω///)