第3章 オタッキー相葉ちゃん
雅紀side
ニノッキーから授かったシリコン製のコントローラーは、ニノッキーが何度も実験を繰り返しただけあって、俺の手にとてもフィットしていて…
「なんだかとても、その…リアルっていうか…(//∇//)」
手触りと言い、形といい、見ているだけで身体の芯が熱くなるような、そんな感じ?
「そうか、そう感じられたのなら、マサッキーにはもしかしたら素質があるのかもしれないね?」
俺に素質が…?
ニノッキーにそう言って貰えただけで、俺は…
「いいか、マサッキー。これから私がそのコントローラーの扱い方を説明するが、一度しか言わないから、良く聞いておくこと」
向かい合せで座ったニノッキーの顔は、真剣そのもので…
俺はポケットからメモ帳とペンを取り出した。
「まず、コントローラーは常に清潔にしておくこと。使用後は勿論だが、使用前にも消毒をすることを忘れるな。特に先端部分の窪みと括れの部分には汚れも溜まりやすい。使用箇所にもよるが、通常は水洗いだけでも十分だ。それと、コントローラーの使用は、慎重かつ丁寧を心がけること。本物のコントローラは、とてもデリケートに出来ているからな」
俺はニノッキーの言葉を、それこそ一言一句逃さない様にメモ帳に書き写していった。