第7章 ギラつけニノちゃん
「ちょ~っと待て!」
ジャージのズボンの裾をズルズルと引きずって廊下を進む和也君を呼び止める。
ったく、君は遠山の〇さんか!
「何ですかぁ?」
目線を手元のゲーム機に落としたまま、和也君が足を止める。
ふてぶてしい態度は気に食わないが、まあ足を止めただけマシか…ε(‘∞’*)フゥー
「親友の二宮君の息子の和也君にこんなことを言いたくはないが、他所の家に来たら、まず靴を揃えてはどうかな?」
見れば、踵のすり減ったサンダルが、片方はひっくり返り、もう片方は…はて、どこ行った(๑• . •๑)?
ひょっとしてこのドアの向こうか!
ドアをそっと開けて外を覗いてみると、鼻緒の切れかかったサンダルが、ポツーンと落ちていて…
俺はそれを拾うと、玄関でひっくり返っているもう一方と揃えて、玄関の脇に置いた。
「どうも、すいませんね。ってか、最初から自分でやるつもりなら、呼び止めないで貰えません? 私こう見えて忙しいんで」
そ、そうか…φ(゚Д゚ )ナルホド…
俺としたことが、言われてみれば、何で俺自分でやっちゃったんだろ…
いや、でも言いたいことはそれだけじゃない。
「おい、話はまだ済んでないぞ? まずだな、他所様の家に訪ねるというのに、その髪と服装はなんだ」
あまりにも失礼じゃないか…(;`・д・`)ウンウン
でも、和也君(面倒くさいから省略してみた♪)は、聞いているのかいないのか…ふか~い溜息を一つ落とすと手に持っていたゲーム機をパタンと閉じた。