第6章 絵描きな潤くん
両側の壁にオイラの絵を飾った廊下を抜けると、その奥はオイラのプライベート空間になっている。
とは言っても、アトリエ部分が大半を占めていて、あとは簡単なキッチンとお風呂とトイレ、それからオイラのお部屋と、お客さんが来た時用のお部屋があるだけだ。
「このお部屋使って?」
落ち着かないかもしんないけど…(;^_^A
なんたって、女の子が来るもんだと思ってたから、家具もカーテンもぜ〜んぶピンク一色にしちゃったからさ(笑)
「あ、ありがとうございま…す…」
「何か足りない物とかあったら遠慮なく言ってね?」
「いえ、とんでもないです。こんな可愛い部屋に住まわせて貰えるなんて…夢みたい(*/▽\*)キャッ」
「ホント? それは良かった♪」
って…、今超“乙女“になってたけど…もしかしてまちゅ潤て、ソッチの人だったりするのかな?
まあでもこの際、ソッチの人だろうがアッチの人だろうが、どうでもいいや(^-^)
「あのさ、早速で悪いんだけどさ、オイラお腹ペコペコなの。何か作って?」
そう言えば、朝からお掃除頑張ってて、ごはん食べそびれたのを思い出した。
「あ、じゃあ俺、何か作りますね?」
まちゅ潤が、壁にかけておいたヒラヒラのエプロンを着けて、キッチンに立つ。
その姿が何とも言えず可愛くて…
オイラはカウンターチェアに座ると、頬杖を付いて、キッチンを動き回るまちゅ潤を眺めた。