第5章 Ze~ro~な智くん
智side
翔くんが腰を引く。
そしてうっとりした顔で僕を見下ろして、
「行くよ?」って…
だから僕も、
「来て?」って答えた。
だって僕…、もう…(*/▽\*)キャッ
でもその時、控室のドアがノックされて、ゆっくり向けたぼやけた視界に飛び込んできたのは、開き始めたドアで…
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って! 開けないで!」
僕は腕を突っ張って翔くんを押し退けると、蛙が潰れたみたいになってひっくり返る翔くんに構わず、ズボンを引き寄せた。
「あの~、そろそろ時間なんですけど…」
「わ、分かってるから! ちょっと待ってて!」
こんな格好、見られたら大変(>_<)
「あ、あの…智くん…?」
「翔くんも早く着替えて?」
オチンチン丸出しでニュースなんて読めないでしょ?
それこそ事故だよ、事故!
「急いで!」
「は、はいっ…」
僕の勢いに圧倒されたのか、翔くんが散らばったズボンやらパンツやらをいそいそと掻き集めては、次々身に着けて行く。
けど…、あれ(๑• •๑)?
そのグレーのパンツ、僕の…だよ?
でも…、ま、いっか♪
翔くんの赤いパンツ穿いとけば( *´艸`)
だってどうせ後でまた…(*´罒`*)♥ニヒヒ
「準備完了! 行くよ、智くん」
「うん、僕も準備出来たよ。行こ?」
あれ…?
僕の声、治ったみたい(*^^*)♪