第5章 Ze~ro~な智くん
翔side
ウトウト始める智くん。
まずいな、このままだと本格的に寝ちゃうかも(^_^;)
そうなったら、それこそ練習どころの騒ぎじゃない。
よし、本当は智くんの可愛い声を聞かせたくはないが、仕方ない。
俺はジャケットのポケットに忍ばせた、”イボイ棒”のリモコンを握ると、スイッチを押した。
「えっ…、あっ…、じょ…おぐ…、だべっ・・・…」
突然暴れ出した”イボイ棒”に驚いたのか、智くんが俺の手をギュッと握った。
よし、目が覚めたようだな(*^^*)♪
「はい、始めるよ?」
俺は原稿を更に捲ってから、咳ばらいを一つして、原稿を読み始めた。
「今日の三面です。はい、続けて?」
チラリと智くんを横目で見ると、身体をブルブルと震わせている。
そして、口をパクパクっと動かしたかと思うと、
「ぎょ、ぎょうのざーめんでず…」
って…(;^_^A
”ざーめん”はまずいっしょ、”ざーめん”は…(ฅωฅ*)
つか、そんなこと智くんの可愛いお口で言われたらさ…(*´罒`*)♥ニヒヒ
…と、いかんいかん( -ω- `)フッ
俺は頭の中に浮かんだ煩悩の数々を振り払うように頭を振ると、気を取り直して再び原稿に視線を落とした。
なになに…、今日の三面は…?
『アイドルグループ嵐におけるメンバーそれぞれの役割』
へ~、面白そうじゃね?