第5章 Ze~ro~な智くん
智side
翔くんが僕のネクタイを、キュッと締めた。
で、キリっとした顔で僕を見下ろして、
「智くんは、ただ黙って座ってればいいから。後は俺が何とかするから」
って言った。
ねぇ、ホントにそれでいいの?
僕、座ってるだけでな~んにもしなくていいの?
僕、置物になるの得意だよ?
うん、それなら簡単かも♪
「わがっだ。ぼぐ、がんばぅ…。ケホッ…」
お尻の”アレ”はちょっと気になるけどね(ฅωฅ*)
だってさ、僕が動く度に、お尻の中でコロコロするんだもん(>_<)
超違和感なんだから…(;´д`)トホホ…
「さ、行こうか?」
翔くんが僕の手を握ったから、僕はその手をギュッと握り返した。
大丈夫、きっと翔くんが何とかしてくれるよね(・ω<)-☆
だって、こうなったのは、元はと言えば翔くんが変なことするからだもん。
翔くんにはしっかり責任とって貰わなくちゃ(*´罒`*)♥ニヒヒ
僕たちは楽屋を出ると、手を繋いだまま、スタジオに続く廊下を歩いた。
スタジオには何度か来たことがあるから、特に珍しくもない。
ただ一つ違うのは、いつもは”ゲスト”だけど、今日は”キャスター”ってことぐらい?
他はな~んも変わんない♪
「櫻井さん、大野さん、これ今日のニュースの原稿です。ざっと目を通しておいてくださいね」
スタッフが僕たちの所にやって来て、クリップに挟まれた原稿を差し出した。
僕は無言でそれを受け取ったけど…
何、この厚さ…(-ω-;)ウーン