第7章 任務
教会へと帰ったフールは、すぐに幹部を集め緊急会議を行った。
部下たちの報告によれば同時に発生した屍人は5体それも今まで元気に働いていた男女らしい。
特に病んでいたということもなく、老若男女関係がなかった。
そして、周辺にも異常はなかったらしい。
結局、何が原因だかは解らなかった。
『今後このようなケースがあった場合、状況などを随時報告。祭りは明日です。事件が続いているなかですので、いつも以上に注意して警備に当たってください。』
今できることはそのぐらいであった。
明日の祭りが無事に済めばいいんだけど…。
心配をしながら明日の警備の確認を終えて家に帰った。
自分の部屋で着替えを済ませたあと、母さんのいる部屋を訪ねた。
トントン
『母さん…入るよ?』
「あぁフール。今日もお疲れさま。」
『ただいま、今日はずっと家にいたの??』
「そう…。…ごめんなさいね。心配を掛けて。」
『ううん。私は大丈夫だよ。あっそうこれ、今日任務に出た帰りにいいもの見つけたんだ♪母さんにプレゼント。』
『明日のお祭りは私もなんだか忙しそうだから先に渡しとくね。』
そう言いながら母さんにキャンドルを渡した。
母さんはとても喜んで包みを開いた。
「可愛いわね…」
『そのキャンドル!ペアになってるから1つは父さんのお墓に挙げにいこうよ。ねっ♪』
『明日、時間が出来たらすぐに迎えに来るから一緒にお祭り回ろうね!少しでもいいから母さんと行きたいし、遅くなるようなら先にお墓に行っててもいいからね。』
その日は母さんと約束をしたあと、久々に2人でゆっくりと話をして1日を終えた。