第24章 覚醒
ーー修道院ーー
「迷える子羊よ。己の罪を告白し祈りを捧げなさい」
礼拝堂かの後ろの端っこにある懺悔室。
そこに座るのは獅郎と燐
「オレ別になんにも悪いことしてねーし」
「その額の傷はなんだ?」
「転んだだけだよ」
「背中まで汚れてる」
「階段で転んだ」
「その鼻血のあとは?」
「転んだ拍子にすっごいセクシーなお姉さんにぶつかって…」
「なに!?追うぞ燐!今すぐそこに…ってちがーう!」
懺悔室から飛び出た獅郎は燐に向かって声をあげた。
驚き椅子から転げた燐が獅郎を見上げる…
「さっきバイト先から電話があったぞ。配達途中でいなくなるやつなんかクビだとよ。」
「そりゃ結構!元々オレはみたいなやつがまともな仕事なんて……」
燐の態度に獅郎はさらに続ける…
「甘ったれんな!いずれお前は修道院を出て一人で生きていかなきゃなんねーんだぞ!!
俺には後見人としてお前らを一人前にする責任がある!本当に解ってんのか?」
「んなこと…わかってるよ!!!」
ーバンっ!ー
「!!?」
近くに置いてあったストーブが爆発すした。
「わっ!?」
「わっ、このストーブ調子わりーな。とうとう壊れたか!」
急いでストーブに駆け寄り壊れた箇所を慌てて確認している。
礼拝堂の扉逃げてい気配を感じ振り向く。
「あ、雪男、いいところに来た。燐を手当てしてやれ。それが終わったら朝食だ」
ストーブの修理を始めようとする獅郎
「また喧嘩したの?兄さん…」
「……」
雪男が燐を連れて礼拝堂から出ていった…
すれ違いに入ってきた長友が獅郎に声をかけた
「藤本神父、お客様が…」