第6章 序幕
---200年前--- 23才
『南の外れの村で、悪魔に憑依された男性がいるとの情報が寄せられました。
3人でチームを組み任務に当たってもらいます。任務終了後リーダーは直接私の所に報告をお願いします。』
「わかりました。」
ここ最近下級悪魔による憑依の事件が続いていた。
先月は5件目…今月はさらに多い気がする。
机に向かい報告書を眺めていると扉を叩く音がした。
『どうぞ』
「入るぜ。」
『ロイ兄さん、どうしたの?』
「ここんとこ忙しそうだったからな様子を見に…」
部屋に入ってくるなりソファーに、ドカッと座った。
『んー。そうだね。お祭りも近いから、なんだかバタバタだよ。』
報告書を片手で持ち上げてロイに見せた。
『ねえ。ここのところなんだか、憑依する件が多くない?ロイ兄さんどう思う??』
悪魔が憑依していつも穏やかな人が人格が変わったように暴走する。
先月に起きた事件では少し暴れている位だった。
しかし今月に入ってから少し狂暴なものになってきている。
「確かに少し同じような件が続いているな」
『なーんか気になるんだよね。次に事件が起きたら私も現地に行って見ようかと思って。』
「お前はいろいろと忙しんだから動かなくていいんだぜ?当主様♪」
『なにその言い方w……でも気になるから…ね?』
「わかったよ。あんまり無理するなよ。」