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【青の祓魔師】悪魔に落ちた瞳

第22章 決戦




『アスタロト!あんたのせいだ!あんたのせいで全て狂ってしまった!兄さんだって、私の故郷だって!!』

前に出るのを止めるメフィスト腕をぐっと掴む。


「うるさいうるさいうるさい。俺はこの体が欲しかっただけだ。この体をこんなにも壊したその女。腐らせてくれようか」



「フールを腐らせるとは聞き捨てなりませんねぇ」


アスタロトを睨み付ける。

そんなメフィストを無視してアスタロトは言葉を続けた。



「お前の兄は望み通りに動いただけだろう?そして、故郷の人間を殺したのはお前だろうに。人のせいにするな」

『お前が、お前が屍に変えたんだ…!』


「まだ、人に戻せる奴らもおっただろうに。それらを殺したのはお前じゃないか」


『っ…』



「黙れ。アスタロト。どれだけフールを傷つけるか?目障りだ。」


上がる腕、その先にある指が…


「何をする!」


鳴る。


ーーパチン☆ーー



「くっぅっぅ…」


可愛らしい組み木で出来た熊のようなネズミに捕まり身動きが取れなくなるアスタロト。



傘で円を描き魔方陣が浮き上がり扉が現れ…


「消えろ」


ーキィィ…バタンー




「虚無界(ゲヘナ)に送りました。あの体はあちらでは持たないでしょう」


『……』


「アスタロトの言葉を真に受けるんですか?あなたのせいじゃありませんよ?」

『解ってる…』

「ふぅーホントに?」


フールは無言で頷く。



メフィストはそっと抱きしめ頭を撫でる。



「よく頑張りました」



『うん、終わった…』



包み込まれたフールはギュッと力を込めて抱きついた。


……………


………

………

……


『…結局、双剣は宿ったままになったね』


「彼らの意思ならいいんじゃないですか?」


『まっそれもそうだね。まだ、これ欲しい?』


「もちろんです」


『ふふふっあげないよ』


「さっ、帰りましょう」

『獅郎は?』


「さぁ?知りません」


ーーー



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