第17章 青い夜
「悪魔は時として悪戯をしたり人を脅かしたりします。けれどそれは知的好奇心が旺盛なだけなんです!」
「互私たちはいに学ぶこと愛し合うこともできるはずです」
「ばかめ!」
「祓魔師のくせに魅入られやがって!」
「悪魔に愛なんかあるか!」
「魔女め!!!」
ホールに怒号がとびかう中、裁判長を筆頭に数名の枢機卿とコソコソと、審議をしている。
ホール内の怒号なかなか鳴り止まず続いた。
ーカンカンカン!ー
「静粛に!」
静けさが戻りユリはまっすぐに裁判官たちの方をまっすぐ見た。
「判決を言い渡す。
ユリ・エギンを有罪と認め死罪とする」
ザワつくホールの中、内容を受け止めるユリ。
裁判も終わりそのまま先導されホールを出ていく。
『クソッ!始めっから話を聞く気なんかないじゃない!』
マントを翻しその場を立ち去そうとする。
「どこへ?」
『助ける。ここじゃ無理。』
「解りました。呉々も無理をなさらず…悪魔とバレたら貴方の身も危険ですから…」
「解ってる…」
振り返ることもなくホールを後にした。