第17章 青い夜
ーーーー数か月後ーーーーー
扉を開ければ白銀の世界。
そこに何か作業をしているユリの姿…
『ユリー!遊びに来たよ!どう?体調は?』
ユリは振り返り、隣に立っているスノーマンは手を振っている。
「やだ。また来たの?大丈夫だよ。変わりないから心配ないよー」
『心配するよ!寒くもなってこんな山奥で1人。もうお腹結構おっきいのに…』
「ほんと心配しすぎ、フール…お母さんみたいになってる……」
『えぇーお母さんって…』
「しかも別に1人じゃないでしょ。みんないろいろ手伝ってくれてるから」
ホブゴブリンは駆け寄りフールの回りをピョコピョコと飛び回り足元に擦りついている。
『まー分かってるけどね♪私がユリに会いたいのっ』
ホブゴブリンはジーッとフールの見か上げ心なしか目をうるうるしている。
『あははっ♪もちろんホブゴブリンもだよー!今日も可愛いねー』
「ふふっありがとね」
『今日はいろいろお野菜持ってきたよー。こんな雪じゃ買い物も大変だもんねーあっ、しっかりおやつもね!』
「ほら、やっぱりお母さんじゃん。」
『!!確かに…』
「いつもフールが持ってきてくれるから何も大変じゃありませんよーだ。ありがとね、フール」
2人は笑顔で見つめ合う。