第16章 捜索
『本当!?その刀は??どこにあるの!私取りに行くよ!』
バサッと勢いよくメフィスト腕の中から上半身を上げ、掛けていた布団がはらりとめくれる。
「……。名前は倶利伽羅。
今は確か京都の明陀宗の本尊になってるはずです」
『倶利伽羅…』
「別に貴方が取りに行かなくてもいいんですよ?あの山は小物がうじゃうじゃしてますから」
『小物?』
クスクスと何か思い付いたように笑っているメフィストにフールは首をかしげた。
「そうです!面白そうなので藤本に行ってもらいましょう☆私から説明しますよ。彼も取りに行く気になるでしょう」
『私も行く!何か出来ることがあるなら…』
「いや行かせません。貴方はここにいてください。また藤本と二人きりで出掛ける必要はないでしょう。」
『でも、私も何かできることがしたい…』
「貴方はユリの側にいてあげたらどうです?」
『…………うん。そっか。それもそうだね』
「で、もういいですか?」
『ん?なにが?』
「いえ。あまりに眺めが良いもので。そろそろ私も我慢の限界ですよ?」
『え?あっ?!やだっ』
何も着ていないことをすっかり忘れていた…
あわてて布団にうつ伏せで潜りこむ。
「ククク…もう遅いです」
『~////もう、たくさんしたじゃん。普通に寝よう?』
「そんな。フールをいくら抱いても足りませんよ?」
上から覆い被さったメフィストから背中にキスが落とされる。
そっと頬に添えた手で振り向かされ唇に噛みつく。
『んっ…////』
「ほらこんなにも素直に受け止めてくれるじゃありませんか?」
『メフィストだからだよ?』
ククク…
その後も空が赤く色づくまでたくさん愛しあった…