第15章 R・R
人の困っている姿を見て楽しんでたなんて、
これだから悪魔は!
疲れもあってこのイライラはもう納まりそうにはない。
『はぁーーーーー。
今日は疲れたから部屋に戻って休む!』
メフィストはニヤけ顔でフールをジーッと見ている。
メフィストに背を向けて歩き、扉に手を掛けようとした時
後ろから抱き締められた。
「私も今日はたくさん働いて疲れました。
フールはどこに出ても人気者で……私も一応妬くんです…
今日はこのまま一緒に…」
甘えるような声ですり寄ってくるメフィスト
を、勢いよく払いのけた。
『もー知りません!部屋に戻ります!じゃあねっ!!』
バタン!扉は凄い音を立てて閉まりフールも勢いよく出ていってしまった。
フールの出ていってしまった扉を眺めるメフィスト。
「おやおや。
怒ってるフールも可愛いですね♪
今日はいろんな顔が見れて楽しかったですなっ☆」
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次の日には各支部の代表たちはそれぞれのタイミングで帰還していった。
アーサーは帰還前に必死にフールを探している。
ライトニングはそんなアーサーに付き合わされていた。
結局どこにも見つからないので仕方なくメフィストに挨拶をして帰っていった。
フールはどこにいるかというと………
メフィストのペットとして猫の姿で腕の中に納まっていた。
『今日、私は何もしなーい』
尻尾をゆらゆらと揺らしながら大人しく抱かれている。
一応は近くで挨拶にくる團員たちを最後まで見送っていた。
こうして長かった2日間が終わったのだった….。