第14章 A・A・A
メフィストも一緒にエンジェルが帰っていくのを眺めている。
「おや?エンジェルはもう帰るのですか…?」
何事も無かったように話すメフィストにフールは少し苛立ちながらも、怖いくらいの優しい声でメフィストに問いかけた。
『ねぇーメフィ?一日、何してたの?』
…大好きなゲームイベント。
急遽開催されると知り、ありとあらゆるてを使ったそのイベント!レアな!いや、レアなんて…
そう、まさしく神!神なんです!それに行ってきたんですっ!と興奮冷めやらぬ気持ちで伝えようと…
「今日は凄いんですよ!あるイベっ……」
フールの顔を見れば殺気だつ表情で、こちらを見ていた。
こんな顔をしているフールには到底言えるはずがない。
メフィストは慌てて言い直したが………。
遅かった。
『イベ?』
「いっいえ…私でなきゃいけない任務が入りまて、、、?」
フールの額に青筋が浮かび上がり、その瞳はこのタイミングでは見たくない紅く色づきはじめている。
『ふーん。任務ねぇメフィに頼まなきゃいけないほどの任務なのに秘書という私には連絡なし?
朝からこんな時間まで名誉騎士であろうお方が?
それはそれは、随分と手こずったようでぇ。』
「いやぁー……はっはっはぁ~」
笑ってごまかすメフィストにフールの怒りも頂点に達した。
『はっきりいったらどう?遊んでたんでしょう?』
「…………。フールにもお土産あるんですよぉ」
その一言に反応したフールは腰にしまった1つの剣を取りだし、メフィストの鼻先に向けた。
『そう。
じゃあその分、明日は休む暇なんてないくらい、ガッツリ働いてもらうから。覚悟して』
メフィストは身の危険を感じそのままおとなしくフールの言うことを聞いた。
疲れたというフールを連れて一気に帰宅した。