第1章 ぶるぅな奴らの日常編
翔ちゃんが俺のこと睨んでる。
......分かってるさ。
バカなこと言ってるって。
今更何言ってるんだって...
....どうしよう...怒らせちゃった(:_;)
大きな黒い目が、じっと俺を見る。
「...翔ちゃん...あの..俺...」
......
沈黙が、部屋の中の空気を凍り付かせた。
「翔ちゃん...」
「......」
「翔ちゃん、あの...」
「......」
何も言わないで、俺を見てる目は、怒りというより寧ろ、悲しみを宿しているようにも見えて。
「ごめんなさい...翔ちゃん..お願い..そんな目、しないでよ..俺....」
涙が溢れた。
俺は...取り返しのつかないことをしてしまったの?
「翔...ちゃん...」
「智...おいで」
腕を引かれて、あっという間に
翔ちゃんの腕の中にいた。
「お願いだから...そんなこと言わないでよ..智がそんなこと思ってるなんて、もう俺、ショックでしかないよ?」
「翔ちゃん!!」
「俺は...智と付き合って、一回だって子どもが欲しかったなんて思ったことないよ。
逆にさ、智がそう思ってるんじゃないかって...そう思っちゃうよ」
「そんなことないよ!!俺は...俺には、翔ちゃんがいれば、他には何にもいらないんだ...
欲しいものなんかない...翔ちゃんだけが、俺のすべてで!」
「...同じだよ..」
「えっ?」
「俺も智と全く同じだよ...他には何もいらない...世界で一番欲しいものを手に入れたんだからね?」
「翔ちゃん~( ;∀;)」
俺は力任せに翔ちゃんの背中を抱き寄せた。
「智...愛してるよ...」
「翔ちゃ~ん///俺も...俺も愛してるよ~///」