第4章 Lovely Sweet Angel
【 翔side 】
全く。
思った通りだよ...
嫌な予感がして、急いで来てよかった。
ナンパされるなんて...
迂闊だった///
考えればわかるのに...
こんなに可愛くって、目立っちゃってて、
どっから見てもモデルか読モだし。
その気がある男子なら、声掛けたくなるに決まってる。
どっからどう見ても女の子。
しかも、その辺歩いてる女子より、ダントツで綺麗と来てる...
↑...もうそろそろ終わりでしょうか?
俺は、路肩に停めた車のドアを開けて、
智くんの身体を押し込んだ。
もう、男の子たちも諦めたらしく、追いかけてこないし...
それでも俺は、細心の注意を払って、車の運転席に乗り込んだ。
「翔くん...」
智くんが上目遣いに俺を見てる。
「全く!何ナンパされてんだよ!」
思わずイライラをぶつけてしまった。すると智は、
「...ごめんなさい..」
って。
言い訳も口ごたえもしないでシュンとして謝った。
「あ、いや、ごめん...俺の方も..あんなとこを待ち合わせにした俺が悪かったよ」
智が泣きそうな顔してるからさ、
逆に焦ったのは俺の方で。
よく考えたら、智は全然悪くないよな..
嫌だって言った女装させて、駅でなんか待たせて、怖い思いさせちゃったのは全部俺のせいだ。
何回ごめんを言っても足りないよ///
だから。
俺は項垂れる智の手を握って、
「智、可愛いよ...」
と言った。素直な感想だ...ホントはさ、そんな一言じゃ、語れない可愛さだけど。
取りあえずね?
すると智は、
「ホントに?」と潤んだ目で俺を見た。
それだよ///
そんな顔すりゃ、誰だって一回お願いしたくなるわ!
↑その例え!どうかと思うけど...