第9章 大好きのカタチ
【潤side】
半分は遊びだった。
ニノとエッチしてたら、相葉くんも怒って参戦してくるもんだって…
勝手に決めつけて。
そんなに重要な事とも思ってなかった。
たまたま初めからいなかった、ってだけで、
後から仲間に入れば同じでしょ?
そのくらいのノリだったのに。
全ては俺の蒔いた種…
こんなに彼を傷付けてしまったなんて……
こうなったらもう、潔く相葉くんに謝ろう。
謝って、どうしたら心から許してくれるのか、ちゃんと聞かなきゃ。
「相葉くん、ごめん!!俺、こんな…」
「松潤!そんな、謝らないでよ!もういいから…俺もいけなかったんだ…」
床に手をついて頭を下げた俺の肩を、
雅紀は慌てて抱えた。
そんなことしないで…と…
でもそれじゃ俺の気が……
俺の肩を抱いてソファーに座らせた相葉くんは、
もう、いいから…と、何度も言った。
「俺…思ったんだけど…」
そんな俺たちを見ていたニノが、
徐に話し出した。
「世の中にさ~、絶対なんてないんだよね
俺たち3人は、信頼しきっているから、『絶対なんだ』って…そんなの分かんないじゃん…」
「ニノ…」
凄いラブラブだった夫婦だって離婚して
世間を驚かせたりする…
変わらない気持ちなんて、
世の中に存在するのかな?
『俺たちに限って』っていう、
根拠のない安心感の上に、
胡座をかいてちゃ、いけないんじゃないか?
いつも、
いつまでも、
お互いのことを思って、
ちゃんと気持ちを伝えて、
そして、飽きられないように、
嫌われたりしない様に、
努力していかなきゃ、いけないんじゃないか?
『言わなくても分かってるでしょ?』
『気持ちが変わるなんてありえない』
そんなこと、ないんだってこと。
俺たちは忘れちゃダメなんだよ…
って…
ニノの言葉が胸に染みる。