第9章 大好きのカタチ
「気を付けろっていってもさぁ〜」
大野さんはもう、
分からなくなってしまったらしく…
「結局さ、次に撮ったやつも、
実はあんまり気に入らなかったみたいだけど、
スタッフさんたちが『イイ、イイ』って、
褒めるもんだから、翔ちゃんもさすがに、
また取り直せとは言えなかったみたいでさぁ…」
「OKになったんだ?」
「うん……」
「だけど、帰ってから、やっぱりその事言われて。
仕事は仕事って、切り替えないと…
どこから突っつかれて、火が付かないとも限らないからって…ファンの子は、微妙な表情まで読み取ってしまうんだから、ってさ」
まあ、確かに…
指先までしっかりチェックして、
鋭いコメントTwitterに載せてる子も少ないくない訳で…翔ちゃんが言うのも頷ける。
嵐5人の中で、こんなことになっているなんて、
もしもバレたら…
マスコミの格好の餌食になるのは必須だ。
そんな中で、俺たちのこと、
面白可笑しく、事実じゃないことまで書かれたら、
興味本位の世間の目に晒されることになる…
俺たちの気持ちなんか、お構いなしで……
それを翔ちゃんは恐れているんだ。
何よりも嵐を…
大野さんのことを大切に思うからこそ、
翔ちゃんは、慎重になっているんだと思う。
そんなこと……
って思うようなことにまで、
神経質になってるんだ…
「気を付けろって言ってもさ~…
俺、そんなつもりないから…
仕事って、ちゃんと切り替えてやってて、
それでダメなら、もうどうしていいのか
分かんないんだよね~」
「そういうことかぁ~…」
項垂れる大野さんに、
かける言葉を探すけど、なかなか、見つからな…
「でさ。相葉ちゃん!」
「へぇっ??」
急に元気に顔をあげるから、
ビックリして息が止まったよ~(´・ω・`)
大野さんの提案はこうだ。