第9章 大好きのカタチ
そう……
あれはちょうど半年前。
ピンの仕事が終わって
帰り支度をしていたら
着信があって……
えっ?リーダー??
それは珍しく大野さんからの電話で…
何かあったのかな!?
と慌てて耳に当てた。
『もしもし…相葉ちゃん?』
「うん、どうしたの?」
『仕事終わった?』
「うん。たった今終わったとこ」
『でしょ?マネから連絡もらったから…』
「えっ?」
驚いて部屋の隅で荷物を片付けていたマネを振り返ると、少し困ったような顔で笑った。
そういうことか……(・。・;
大野さんから電話なんて、
滅多にあることじゃないから、
どうしたのかな?
って思っていると、
「あのさ、今日この後、飯でもどう?」
って…
「飯…って、飯?」
「うん…」
何か歯切れ悪っ(^^;
翔ちゃんと喧嘩でもしたのかな?
昨日会ったときは、
相変わらずのデレデレっぷりで、
呆れたけど(-_-;)
あー…夕べ喧嘩したのかな?
『もう〜、翔ちゃん、許して〜』
『ダメだ!あと2回はいけんだろ〜?』
『無理だよ〜、お尻がやけどしちゃう〜』
↑絶賛エロ妄想中(*^3^)
「いいよね?マネにお店伝えてあるから、
来てね。待ってるから」
「あ、うん…っていうか、なんか…」
相談があるの?
だったらニノとかも一緒の方が……
そう言おうとしたのに、
あっという間に切れていた。
何だろう?
俺だけでいいのかな?
「じゃあ、行きますか?」
マネは、電話が終わったのを見ると声を掛けてきた。
「聞いてたの?大野さんから…」
「はい、さっき本番中に電話があって…」
「ふぅ〜ん……」
「すみません!大野さんが、自分から言うからって言ってたので…」
「えっ?ああ、いいって!じゃ、連れてってよ」
「はい」
俺は、大野さんが
急に誘ってきた意味を
あれこれ考えながら、
車窓から見る、東京の夜の顔を
ぼんやりと眺めていた……