第9章 大好きのカタチ
潤が俺の中を穿つ度に、
ソコから、いやらしいぐちゅぐちゅという音が漏れる。
「…かず…どんな、感じ?」
「……ああ、気持ちいい…」
深く、浅く、潤の突き上げは徐々に激しくなる。
上がる息…
汗ばんでしっとりと貼り付く肌…
いつものセックスなのに、
いつもと違うのは、雅紀がいないという事実。
雅紀が側にいても、潤と…
っていうことはある。
でもあくまでもそれは、雅紀の了解あってのこと。
逆も然り…
俺たちが描く三角形は、
一見歪に見えるかもしれないけど、
その日によってその角度も辺の長さも変わる様な…
そんな能動的な三角形な訳で…
他人に分からなくても、
俺たちがそれで良しとしてきたことだから、
不規則に見えて実は、
ちゃんと秩序に基づいて形成されていた…
それは、俺たちが決めた『約束』に乗っ取っていたからこその安心感の上に成り立っていた…
それを俺と潤くんが破ったんだ……
今までのその協定を、彼の同意なく、
勝手に背いたのは俺たちふたり……
今頃雅紀はグループLINEをみて、
慌てふためいていることだろう…
マネを急かせて、
車の中でもイライラしているかもしれない…
↑よくご存じで(^^;
哀しむかもしれない…
雅紀の顔を想像しながら感じていた罪悪感は、
潤くんがくれる甘い刺激の前に、
脆くも崩れ去ったんだ…
雅紀を裏切ったという背徳感が
俺の疼きをさらに大きくしていること…
始めから気付いていた……
「…ああ、じゅん…イキそう…んあっ…」
「かず…綺麗だよ…もう、堪んない…」
彼もきっと、その時が近い…
中に感じるその質量が増した…
「一緒に…イケる?」
「ん…イキたい…潤と、一緒に…」
「…かず…いくよ…準備はいいか~?」
「ん…いいよ…」
俺は自分で、カチカチに反り返った竿を握った。