第9章 大好きのカタチ
「あっ、潤…」
身体をゆっくり這っていた彼の手が、
寸でのところで、俺の猛りは避ける…
そのもどかしい緩慢な刺激に、
自然と腰が揺れるのを抑えられない…
「…ねえ…潤…んっ…おね、がいだよ…」
「何が?お願いって、なに~?」
「…意地悪、してるの~?」
潤くんは、テレビでは見せない、優し気な笑顔で、
「雅紀への罪悪感…忘れさせてやるよ♡」
そう言った。
……何でもお見通しなんだね?
そこが、ピント外れでニブチンのあいつとは違うよね~…
「んふふふ…もう、忘れた♪」
「じゃ、遠慮なく♪」
「潤、来て♡」
突き出した両腕に、潤くんはふんわりと飛び込んできた。
お腹をゆっくりと撫でていた手が、その尖端を軽く握った。
「やぁっ…」
「…かず…もう、こんなにしてたの~?スケベ…」
潤くんが耳元でクスッと笑う、
それだけで、全身に電気が走る…
彼の低くて甘い声も、
俺を蕩けさす指先も、
もっと欲しくて堪らないんだ…
雅紀……ごめんね…
俺今夜、潤の……
潤だけのものになっちゃうよ~…
「…ああ…潤…もっと…もっとちょうだい…」
「…かず…可愛い…綺麗……大好きだよ」
今、こっちに向かっている雅紀が、
どんな気持ちでいるかなんて、
この時の俺には、もう考えることが出来なくて…
ただただ、潤がくれる刺激に酔いしれ、
その先を求めて腰を揺らした。
「……もう、イレて、いい?」
「…ん…奥まで欲しいよ…
潤ので、俺ん中…いっぱいに…して♡」
「了解♡♡」
俺から離れて、滾る自身を何度か擦り、
ゴムの袋を開けようとした潤の腕を、
ガッチリ掴んだ。
「…かず…」
「いいから…そのまま…そのまんまの潤が、いいよ…」
潤は嬉しそうに、微笑んでから、
俺の脚を大きく広げた。
俺はそれを助ける様に、太腿を両手で抱えた。