第8章 Imaging Crazy〜ずっと君を想うから〜
【翔side】
「ただいま~」
リビングに入っていくと、
智はテレビの前に座っていた。
絵を描いたり、粘土を捏ねてたり、
うたた寝しているとき以外は、
『翔ちゃん、おかえりー♡♡』
って、飛びついてくるのに。
♡最低でも二つは着けて…(^^;
なのに…背中を向けたまま、
「おかえり」
そうひと言。
今度は何を怒ってるんだよ?
全く持って分かり易い…
だから俺はいいんだけどさ、
直ぐに対応できるからね?
だけどさ、
40近いいい大人が、
こんなに感情出すって、どうなの?
って思う訳。
ポーカーフェイス教えなきゃな(*^^*)
「飯、なんかある~?」
「ある」
……にいさん…(*´ω`*)
「智、食べたの?」
「………」
「ねえ!」
「食べてない」
「じゃ、一緒に食べようよ~」
「……うん」
その時、テレビで夜会の次週予告が流れた。
はは~…(^^)
夜会観てたのか~
今週は、上田がひな壇に来てくれたやつかな?
だからか~…
でも、そんな智がやきもきするような絡み、
あったか~??
はあぁ~…(^-^;
智に聞こえないようにため息を吐いて、
俺は着替えるために一旦リビングを出た。
あの人、この頃ドラマや映画もないから、
時間があるんだよね~…
時間があるから、家のことが出来る♪
とか喜んでいるけどね…
反面。
簡単に言えば暇だから
まあ、ろくなこと考えない(´-`*)
週の半分くらいしか仕事しないから、
こうやってテレビ見たり、
映画観たりしているんだけど。
「もうさあ~、栗原先生すげ~よな」
帰るなり、そう言って抱きついて来る時は、
あ~、神様のカルテ観てたんだな…とか、
「地球のどっかにさ、あんな島があってもおかしくないよな~!」
「あんな島って?」
「絶滅したはずの恐竜が秘かに繁殖してる島」
あ~、ジェラシックパークでも観てたのか…(^^;
ってなる訳。