第7章 MJの憂鬱
「花火やろうよ、花火♪」
相葉くんが大きな箱を出してきた。
「それ、全部花火?」
ニノが興味深げに覗き込んでいる。
砂浜で、俺たちは思う存分、
花火を楽しんだ。
色とりどりの煌めく花火の炎の向こう…
松潤が…相葉くんが…ニノが…
そして智が…
笑っている。
飾らない、幸せに満ち溢れた笑顔。
「お~い!!最後の打ち上げ花火やるよ~」
相葉くんが声を掛けた。
「すげ~、それでっかいな~」
「素人がやるギリギリのデカさじゃね?」
「じゃ、行くよ!!」
導火線に火をつけ、花火が打ち上がるほんの少し前、
俺たちは、目で合図しあって、
「「「「潤、お誕生日おめでとう!!」」」」
と叫んだ。
その瞬間、夜空に5色の打ち上げ花火が、
見事に花開いた。
忘れない……
この日の事。
キラキラ幸せそうに笑う松潤と、
みんなの弾けた笑顔も。
花火が終わって、満たされた気持ちと、
ほんの少しのもの淋しさを抱えて、
俺たちはテントに戻ってきた。
「交代でシャワーして来ちゃおっか~♪」
俺がそう言うと、
「二つあったから二人ずついけるよ♪」
と智が笑った。
「じゃあ、俺はニノと二人で入ろっかな?」
相葉くんがしれっと提案したけど、
「狭くて、ヤダよ!!」
と、ニノにあっさり却下されていた。
「智…先にシャワーして来いよ…」
智は、荷物から着替えを出していたけど、
俺が声を掛けると、
「じゃ、お先に!待っててね❤」
と俺の頬にぶちゅ~っと唇を押し付けてから、テントを出て行った。
……あいつ…やる気満々だ(-ω-)/
隣のテントからも、にぎやかな声が聞こえて来た。