第7章 MJの憂鬱
「ニノ~…大丈夫??」
「ん。何とか平気だよ…翔ちゃんの薬が効いてるのかな?」
よかった…
唯一、船酔いするニノが心配だった。
でも今回の企画は、『大野丸ありき』だったから、
どうしてもニノにも、乗ってもらわないといけなかったんだ…ごめんよ(^^;ニノ……
「智~、順調?」
「うん、バッチリ!!もう直ぐ、くじらじまに着くよ~!」
「よし!上陸だ!!」
「ふふふっ、翔ちゃん、キャプテンみたい♡」
そう笑った智が、あんまり可愛くって、
思わず肩を抱き寄せてキスをした。
「あ~!!ちょっと、船長さんがイチャイチャしてて、大丈夫~??」
見ていた相葉くんがふざけた口調で揶揄ってきた。
そんな相葉くんに、何も言わずにウインクだけして、
智はゆっくり船を島に近付けていく。
この時ばかりは、
超真剣な顔で、何度も確認して舵をきる。
……智、カッコいいよ❤
ほれぼれする…こんな智見たことない…
いつもぼんやりしてるけど…
やれば出来るんだね~(:_;)
↑何気にディスってますよね~?
慎重に船を港に寄せ、無事に着岸することに成功した。
「ヤッタ~!!」
「凄いよ、大野さん!!」
「ホントに免許取ったんだね~」
3人の感想は何気に酷いけど、
↑そう言うあなたが一番酷い
智は、自慢げに鼻を擦って、
「もう何度もやってるからな~」
と言った。
桟橋に船を繋ぎ、上陸した俺たち。
「わあ~、テントだ!ねえ、行ってみようよ!」
はしゃぐ相葉くんに、ニノと松潤も嬉しそうについて行く。
「お疲れ様♪」
「ん♪…翔ちゃんのお陰だよ(^^)」
そう笑った智が愛しくて、
立ち止まってから、ゆっくり顔を近付けた。
こんな青空の下でキスできるなんて……
来てよかった❤
少しだけ潮の香りのする智の唇を堪能しながら、
俺は心の中で、両手を空に突き上げた。