第7章 MJの憂鬱
「ここに行こうと思ってるんだ…はい、これ見て」
そう言いながら印刷された紙を俺たち一人一人に手渡した。
その手際の良さに、思わず見惚れていると、
「くじらじま?…どこなのここ?」
相葉くんが聞いた。
「岡山だよ…クジラみたいな形してるんんだ♪」
超ご機嫌な大野さん。
「島って…どうやって行くの?」
ニノは少し不安そうだ。
「船で♪」
「俺…船は、ちょっと…」
「大丈夫!島まで30分だし…それに…」
「「「それに??」」」
食い付く俺たちを見渡して、ドヤ顔で、
「大野丸で行くから♪」
……………でたよ…
大野丸??
「本当は専用のチャーター船で行くんだけど、
大野丸で行くことと、一泊、スタッフを常駐させないことを何とか承諾してもらってあるんだ」
翔くんが補足説明に入ったから、
俺たち3人ん視線は、一斉に翔くんへシフト。
元々、大野さんの説明じゃ不安だったし…
「無人島なんだ!ここ…」
「「「むじんとう~!?」」」
先に行ってくれよ!
翔くんの言葉に俺たちは見事にシンクロ。
「無人島って、他の人はいないの?」
「そう」
「サバイバル生活みたいな感じなの??」
「そこまでは…トイレもシャワーもあるし…」
「松潤、いいだろ~?誕生パーティーにはピッタリじゃん!人目を気にしなくてもいいし…」
「人目って…まあ、そうだろうけど…」
手放しで万歳できない俺の肩に
翔くんがそっと手を乗せた。
「要はね、キャンプするんだ。無人島で。
でも、何でも用意してもらうし手ぶらで着替えだけ持って行けばいいって感じかな?」
「キャンプ…」
「5人でキャンプ何て、久々だよね~!!」
大野さんは満面の笑みで、
俺の肩に乗った翔ちゃんの腕を
奪い取るようにして自分のを絡めた。