第7章 MJの憂鬱
俺の誕生日まであと二日と迫った火曜日。
レギュラー番組の収録の日。
ニノと二人で楽屋に入っていくと、
翔くんと大野さんが笑顔で迎えてくれた。
いつも仲がイイよな~、二人。
夕べは相葉くんが、早朝から千葉でのロケが入っているから、と早く寝てしまい…
ニノと二人、酒を飲んでいたけど、
やっぱ、相葉くんがいないし、俺たちのルールもあるからね。
ニノと二人で…って言う訳にもいかなくて。
翔くんたちの場合は、いつも二人で…
まあ、そういうことをしない時でも、仲良く一緒に寝てるらしいけど。
俺たちはそれぞれの部屋があって、そこに個人のベッドがあるから。
3人が3人とも別々に寝ることもある。
自分の時間も必要だって、それは3人で決めたことで…
それが、俺たち3人の絶妙なバランスを作ってくれてる気もしている。
「じゃあ、俺たちも寝ますか?」
ニノがそう言った。
「うん…じゃ、俺片付けとくよ…」
「ありがとね」
コップとかさっと洗ってしまおうとキッチンへ。
洗い物をしている間、ニノは携帯でゲームをしていた。
部屋でやってもいいのに…
「寝るよ?」
電気を消すよ、っていう意味でそう声を掛けると、ニノは、ゲームを止めて左手を差し出した。
ん??と首を傾げると、
「一緒に寝よ♡」
そう言った。
「でも…」
「エッチしようとは言ってないじゃん、手を繋いで一緒に寝るだけ♪
それなら雅紀を裏切ってないよね?」
何て可愛いこと言ってくれるんだよ///
こいつって、こうやって俺をキュンキュンさせる天才なんだよね~(≧▽≦)
「ほら、いこ♡」
「ん…」
少し強引にニノに手を引かれて、俺の部屋に…
その晩は、手を繋いだまま、ずっと話していて、
……触れ合った手のひらから、全身にニノの温もりが広がって……
いつの間にか、幸せを噛みしめながら眠っていた。