第7章 MJの憂鬱
「おはよ~、って。なんだよ?浮かない顔してるよ?」
ニノがそう言いながら俺の頬に手を当てた。
あああぁ、何でこいつって、こんなにもサラリと、
人の心に触れて来れるんだろう…
俺にはできない技だよな~…
「なんか、分かるかも…」
ニノはそうにっこりしながら、
今度は俺の両方のほっぺたを両手でむぎゅ~っってした。
「ふふふっ、ひどい顔…」
そう言ってくすくす笑うニノが可愛くて、
「なんだよ~、もう~///」
思わず強く抱き締めた。
すると、珍しく翔ちゃんのPCを開いてみていた大野さんが、俺たちに気付いて、
「いっつも仲良しだな~、お前たち♪
まあ、俺たちには負けるけどな♡」
って…超ドヤ顔をして見せた。
怖い……(;一_一)
何でこんなにご機嫌なんだよ?
こんな大野智、見たことないよ…
そんな超激レアな大野智の行動が、
俺を増々憂鬱にしていったんだ。
「おはよ~っす!!」
鞄を肩に担いで、翔くんが登場した。
大野さんが言うには、今朝までZEROの取材に出ていたから、そこから直接来たらしく。
「おは…」
「翔ちゃ~ん!!待ってたよ~♡♡」
俺のあいさつを搔き消して、
ノリノリ大野智は、座っていた椅子を後ろに倒して、翔さんに駆け寄って抱きついた。
「智!ここ楽屋…」
窘める常識的な旦那の言葉にも、
聞く耳持たず…の大野さん…
「ねえってば、ちょっとこれ!見てよ~!!
翔ちゃんに聞いてから決めようって思ってたんだよ…」
流石!!
その辺はしっかり手綱握ってくれてるんだな~。
だったら、安心かも…(^-^;
「どれどれ~?え~??ダメだって!こんなの~!
もっとちゃんとしたヤツじゃないと~」
……やっぱ、
安心じゃなかったんだな…( ̄▽ ̄)
こえ〜よ、マジで(。>д<)