第6章 甘い夜のための刺激的なスパイス
「翔ちゃん…ちゅう、しよ❤️」
「……ん…」
智に言われ、少しだけ首を横に向けると、
智の手のひらが俺の頬を引き寄せた。
見つめ合うと、
智の目の奥に欲情の青い炎見つけて、
身体の芯がカッと熱くなる…
目蓋を落とすと、
優しく降ってきた智の唇…
何だよ…俺……
媚薬盛られたわけでもないのにさ、
たったこれだけのことで、
なんか、泣きそうになる……
どうかしてるんだ…俺…今日……
こんな風呂からまっ裸で、
ヤル気満々感、半端ない、って思ってたけど。
俺の好きなアロマ用意してたり、
ガツガツ来るのかと思ったら、
こんな、蕩けるような甘いキス……
「…んん…あ…」
艶を纏ってしまう声も我慢しないで、
その先の、激しいキスを求めて、
舌先を出した。
「…欲しいの?」
まだ余裕の智が歯痒いけど……
もう火がついた身体は、
俺の羞恥心の壁を脆く崩していく…
舌を絡み合い、お互いの咥内を、
激しく貪るようなキスで、
もうなにも考えられなくなる…
「翔ちゃん…見たいな…下着…」
「……脱ぐの?」
「うん!」
「じゃあ、智が脱がせて…」
その瞬間、彼の喉がゴクリと大きく鳴った。
「はい、バンザーイ……」
「お尻、上げて〜?」
ライトの下に晒された、下着姿の俺……
智が相葉くんとネットで買ったというそれは、
赤いレースのキャミソール……
でも、胸の部分はオーガンジーの素材で出来ているから、肌がそのまま透けて見える。
真ん中は細いリボンで繋がっているだけ。
パンツはヒラヒラの黒いレースが
幾重にも重なったTバック……
腰骨の上で、胸元と同じ細い紐が結ばれていた。
「翔ちゃん、超可愛い❤️❤️」
「恥ずかしいよ…」
こんな下着を纏っている……
それが俺をいつも以上に高めていたんだ。