第5章 こうなる運命
【 翔side 】
へえ~...初めて知ったよ。
まあ、聞いたことなかったんだけど...
松潤も加わって、変わるがわる、
思い出しながら、
そして時には照れながら、
見つめ合いながら...
まあ、若干の見ていられない感もあったけどね。
3人が今こうしてここにいる歴史とか幸せを、
ほんの少しお裾分けしてもらった、
そんな気持ちになっていた。
「今俺たち、超幸せなの!」
相葉くんはストレートだな...いつも。
「3人で一緒にいるだけで、力はその何倍も出るんだ」
何て穏やかな顔して...松潤...
「だからさ。翔ちゃんが結んでくれたんだよ、俺たち3人のこと...」
...えっ?俺?
「そうだよ...翔ちゃんが俺達に教えてくれたんだもん」
「教えて、って...」
さらっと言った松潤に焦ったのは言うまでもなく...
でも...
感謝してくれんのは、まあ、嬉しいけどさ。
もう1つだけ...どうしても引っかかることが...
「松潤さ...えっと、ニノとは、何ていうか、ほら...」
言いにくい俺に変わって、ニノが、
「潤くんから翔ちゃんを引き離したのが、俺だってことでしょ?」
...まあ、はっきり言えば、そう、だけど...
「やり方は強引だったよね、確かに...」
ニノが松潤を見つめながら言う。
「あの時はね...悲しかったよ...俺もまだ子どもだったし...翔くんのことが大好きだったからね」
「...潤...」
「でも俺、気付いてたんだ...分かってたっていうか。
翔ちゃんが俺から離れたがっていること...
分かっていたけど、気付かないふりしてた...
別れるなんて、考えられなくて...」
ニノも相葉くんも、みんな松潤のことを、
優しく見ている...