• テキストサイズ

私立忍高等学校おたすけ部だより(NARUTO現パロ)

第1章 1度は夢にみること。


女子の調理実習に臨時で就いてくれている紅という先生はとても綺麗で優しい。

卵を割ってしまったと伝えると、微笑みながら代わりをくれた。

気を付けてね、と付け加えて。

戻ると、先ほどまで窓に張り付いていたサクラちゃんといのちゃんがかなり真剣にクッキー製作に取り掛かっていた。

2人は時々罵倒し合いながら生地を混ぜている。

「ヒナタちゃん、あの2人何かあったの」

特に気に留めないといった様子のヒナタちゃんに尋ねると、あの2人はどうやら幼馴染みらしく、サスケくんを取り合う仲なんだそうだ。

「きりこちゃん、卵ありがとう……ごめんね」

申し訳なさそうにヒナタちゃんが言うので、大丈夫だよと笑う。

未だ貶し合っている2人を見ながら、そういえば私は真剣に誰かを好きになったことがないなぁとぼんやり思った。

確かにイケメンは好きだが、見るのが好きなだけで実際に接すると友達のような感覚になってしまう。

女の子が可愛い人形が好きなように、私はイケメンが好きなだけなんだろうな……。

なんてアンニュイな気持ちを抱きながらも、生地を冷蔵庫に突っ込んだ。
/ 12ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp