私立忍高等学校おたすけ部だより(NARUTO現パロ)
第1章 1度は夢にみること。
それからは挨拶もそこそこに、お互いを知りながら親睦を深めようという先生の提案で、男女に分かれて軽い授業を行った。
男子は体育、女子は調理実習。
調理実習室からは校庭がよく見えるので、女の子たちはむしろそちらに気を取られているようにも思える。
特に、同じ班に振り分けられて仲良くなった春野サクラや山中いのは、どうやらサスケに惚れているらしく、窓にずっとへばりついている。
「あの熱気、すごいねぇ」
「う、うん……」
これまた同じ班になった、日向ヒナタという控えめで可愛らしい女の子は、私と一緒に黙々とクッキーの生地を作っていた。
「ヒナタちゃんはさ、サクラちゃんといのちゃんみたいに、素敵!って思う人いないの?」
私は軽く質問をしたつもりだったのだが、それを聞いた瞬間ヒナタちゃんはビクッと大きく身体を揺らし、卵を落としてしまった。
「あっ!……ごめんね」
「いいよいいよ!先生に代わりもらってくるね」
どうしよう、とオロオロしているヒナタちゃんの肩を叩き、先生に代わりを貰いに行った私は、1度調理室を出て試食室に向かった。