第4章 再会
その頃ルフィは、街の中を一人で歩いていた。
街は綺麗で、人も多く、とても賑わっていた。
ふと、ぐぎゅるるる~~とルフィのお腹が鳴る。
先程まで、おやつを食べていたのにも関わらず、お腹が減っているようだ。
ルフィは歩きながら、辺りを見回す。ふと、酒場が目に入り一目散に駆け込んだ。
バン!と扉を開け放ち、カウンターに駆け寄る。
「オッサン!肉くれ!!肉!!」
ルフィは店の人に肉を頼んだ。
『……ルフィ?』
ふと自分の名前を呼ばれ、声がした方に振り向いた。
振り向いた先には、スプーンを持ったまま固まっている人がいた。髪は黒で短く、目は青く海のような綺麗な色をしていた。
ルフィは何処かで会ったような気がしたが、思い出せなかった。
「ん?おめェ誰だ?…何処かで会ったか?」
一瞬、女の人の瞳が揺れた気がした。しかし直ぐに元に戻り、口を開いた。
『私、天宮 レン。ルフィが小さい時に、コルボ山で会ったんだけど…覚えてない?』
「…コルボ山!」
ルフィは驚いた。まさかそんな言葉をここで聞けるとは思ってもいなかった。
この人とおれはコルボ山で会ったことがあるらしい。
ルフィは自分の記憶の中を探った。
すると突然、ある記憶がフラッシュバックした。
それはまだ自分が幼い時の、ある人との出会いと別れ。そしてあの時の約束。
「…もしかして、レンか?」
『うん!!そう!』
レンは一瞬目を見開いた後、またあの時のように笑った。
「レンかぁ~!久しぶりだな!!」
ルフィは空いていたレンの隣に座る。
「今までどうしてたんだ?」
『えーと、ここだとあれだから…』
「じゃあ、おれの船に来いよ!仲間にも合わせたいしさ!!」
『いいの?』
「良いに決まってンだろ!!」
そう言うと、レンは輝くような笑顔を見せた。
"レンと冒険がしたい!!"
そう心が叫ぶ。
「レン、おれの仲間になれ!!」
『私を、仲間に入れて下さいっ!!』
『「え!?」』
ルフィとレンは同時に驚き、目を丸くする。
が、直ぐに笑いだした。
『プハッ!…よろしく!船長!!』
「しっしっし!…ああ!!」