第1章 姫、木ノ葉におはす。
「今日の授業は、男子との混合実技授業だ。さっそく外に出るぞ」
サスケくん!と言いながら、大きな音を立てて立ち上がったサクラに物凄い力で引きずられる花。
恋するおなごはときに力強いのう……
と本人は嫌がるどころか感心していた。
外には既に男子クラスの生徒が集まっており、そこに女子が加わることで熱気が増した。
「この間は苦無、それから手裏剣の投げ方の基本を教えたな。
なので今日は、男子と女子の対抗特訓をしようと思う!
苦無と手裏剣をひとりひとり的に投げてもらい、中央に多く刺したクラスの勝ち、というわけだ。
男子と女子、投げ方や力のかけ方が大きく異なるので、お互いをよく観察し、技術を吸収し合うのが今回の目的でもある。
分かったな?」
単なる実技ではないことを知った生徒たちからは一斉にブーイングが飛んだが、先生が聞く耳を持つはずもなく。
授業はまもなく始まり、それぞれが気合のこもった一投を的に叩き込んでいた。