第8章 本音
どこにいくんですか。
私にもわからない。
とりあえず車を走らせ、大通りを走る。
「…どこに行こうか。」
そう呟けば、くるくると灰羽くんのお腹が鳴る。
そういえば私もお昼まだだな…
まずは腹ごしらえ…かな?
「食べたいもの…ある?」
そう聞いても答えない灰羽くん。
「寿司、焼肉、どっちがいい?」
選択肢を与えれば、灰羽くんは小さく、焼肉…と答えた。
この近くの焼肉屋さんは…
頭の中でお店を思い浮かべると、私はその方向に向かって車を走らせた。
ーーーーーー
音駒にある焼肉のチェーン店についた私達。
席に着き、注文したのは1番安い食べ放題。
運転手の私と、この時間からの飲酒は…と遠慮した灰羽くんと2人、ソフトドリンクの飲み放題を追加。
90分の食べ放題に挑んだ。
先付けとして出されたお肉を焼きながら2人して白米を頼み、がっつり食べる気満々。
ついでに私は激辛卵スープを注文。
お肉は豚、牛の様々な部位を一皿ずつ注文し、ひたすらに焼いて2人で食べた。
お肉に飽きて来たタイミングでおつまみのベーコンやらハッシュドポテトをなどを焼きながら食べる。
それに飽きたら甘いもの。
それを永遠に繰り返し、2人とも満腹になるまで食べた。
時間が来て、ラストに出されたシューアイスを食べる頃には2人とも苦しそうなため息ばかり。
支払いをして車に乗ったけれど動く気になれず、そのまま駐車場でダウンしていた。